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2005年07月20日(水)

木葉井悦子さんの絵本 [観る]

もうひとつ、美術館の企画展情報。
軽井沢絵本の森美術館・木葉井悦子没後十年回顧展「いのちの歓びと大地のめぐみ展=キバイをめぐる人たち=」
といっても、私は木葉井悦子さんの絵本について、あまり多くを知りません。
いつだったか軽井沢にサイクリングに行った折、たまたま立ち寄った絵本美術館で作品を目にしたのが初めてで、それ以来作品を拝見する機会がありません。そのとき、いくつか展示されていた原画の中の「あかいめのしろヘビ」という作品にひどく衝撃を受けました。

作品の細部を正確に覚えてはいないのだけれど、人間たちを助けるために、しろヘビが赤い目をさしだす、といった話だったと思います。何の見返りもなく、自分のもっとも美しい部分を捨ててしまうのです。

だからといって、「良いことをしたらほめられる」とか「良いことをして世界を平和にしよう」といった単純明快な話ではなく、あまりにもしろヘビは報われない、と思った記憶があります。ただ、そこに清々しさも覚えたりして。
いろいろな感情を喚起させつつ何を押し付けるわけでもなく、水彩画の色もタッチも悠々としていて、作為がなくて自由。

ぐらぐらと気持ちは揺れ続けて、もういちど読みたい、何度でも読みたい、と帰宅してから探してみたけれど「あかいめのしろヘビ」は一冊も見つかりませんでした。
絵本専門の古本屋さんも訪ねましたが、木葉井さんの本はとても人気があって、"木葉井さんの作品ならなんでもいい"という注文すらあるのだ、とのことでした。

今回の展示には「あかいめのしろヘビ」は入っていないようなのですが、「あかいめ〜」と同様にほとんど手に入らない他作品も目にしたいので、出かけなくては、と思っています。


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Posted by 西イズミ

コメント

廃版になったと聞きましたが、どうしてももう一度読んでみたい「バオバブのこアビク」

片石あさこ 2009年02月07日 22時58分 [削除]

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西イズミ

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twitter : @brunnen_
インドアな本好き。猫の飼い主、豆本作家、雑貨作家、イラストレーター。
現在3冊の既刊があります。その他、猫関係のお仕事をときどき雑誌やテレビでしております。
☆「猫がよろこぶ手作りグッズ」(WAVE出版)
☆「猫との暮らしを楽しむヒント228」(河出書房新社)
☆「作ってあげたい猫の首輪」(河出書房新社)

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