tobiraya BLOG

豆本の扉やブログ http://www.tobiraya.net/blog/

2005年07月27日(水)

ほそぼそと製本中 [豆本製本]

画像(147x180)・拡大画像(288x352)

一気にプリントしたものを、印をつけて裁断し、一枚ずつ折ったところ。順番に並べて、冊子状に重ねていきます。

裁断する前はちょっとしかなかった紙が、冊子にすると一気にかさばります。でも、立体になってきた感じで、ちょっとうれしい。
この後、目打ちで綴じ穴をあけ、糸で綴じていきます。

・・・が外出続きでちょっと停滞中。
今日も歌舞伎、明日は岡谷(武井武雄美術館に行くのです)!
いろんなものを観るのも勉強だ!と割り切りつつも、冊子になったモノたちに心の中では「ごめん、はやく綴じるよ〜〜」と詫びる今日この頃。


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2005年07月20日(水)

木葉井悦子さんの絵本 [観る]

もうひとつ、美術館の企画展情報。
軽井沢絵本の森美術館・木葉井悦子没後十年回顧展「いのちの歓びと大地のめぐみ展=キバイをめぐる人たち=」
といっても、私は木葉井悦子さんの絵本について、あまり多くを知りません。
いつだったか軽井沢にサイクリングに行った折、たまたま立ち寄った絵本美術館で作品を目にしたのが初めてで、それ以来作品を拝見する機会がありません。そのとき、いくつか展示されていた原画の中の「あかいめのしろヘビ」という作品にひどく衝撃を受けました。

作品の細部を正確に覚えてはいないのだけれど、人間たちを助けるために、しろヘビが赤い目をさしだす、といった話だったと思います。何の見返りもなく、自分のもっとも美しい部分を捨ててしまうのです。

だからといって、「良いことをしたらほめられる」とか「良いことをして世界を平和にしよう」といった単純明快な話ではなく、あまりにもしろヘビは報われない、と思った記憶があります。ただ、そこに清々しさも覚えたりして。
いろいろな感情を喚起させつつ何を押し付けるわけでもなく、水彩画の色もタッチも悠々としていて、作為がなくて自由。

ぐらぐらと気持ちは揺れ続けて、もういちど読みたい、何度でも読みたい、と帰宅してから探してみたけれど「あかいめのしろヘビ」は一冊も見つかりませんでした。
絵本専門の古本屋さんも訪ねましたが、木葉井さんの本はとても人気があって、"木葉井さんの作品ならなんでもいい"という注文すらあるのだ、とのことでした。

今回の展示には「あかいめのしろヘビ」は入っていないようなのですが、「あかいめ〜」と同様にほとんど手に入らない他作品も目にしたいので、出かけなくては、と思っています。


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武井武雄作品に会いにゆこう [観る]

岡谷市-イルフ童画館-3F展示案内より。
武井武雄氏の豆本作品を手にとって見られる!そうです。


武井武雄刊本作品展139冊の宝石
武井武雄刊本作品展
これまでの「本」という常識にとらわれず、様々な素材を取り入れ実験的に制作された139冊の刊本作品。

武井武雄が、半生をかけて作り続けた造本美術の世界をこの機会に是非ご覧下さい。139冊全てを展示します。

刊本作品鑑賞会
普段読む事のできない刊本作品を、実際に手にとってご覧いただけます。物語だけでなく、素材感や、丁寧な製本作業など、様々な角度から武井の息づかいを感じてください。


もともと行くしかない。という企画でしたが、実際にさまざまな角度から見られるとはー。

◎鑑賞できる日は
7月17日(終了済)・27日・28日
8月10日・28日
9月11日
PM2:00〜で、特別な申し込みは不要だそう。

◎「イルフ童画館」へのご案内(アクセスや料金、開館時間など)はこちらへ

今月28日に思いきって行って来ます! 日帰りで。
往復6時間。どんとこい。


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2005年07月16日(土)

はじめての和装本 [読む]

「はじめての和装本―身近な道具で作れます」を買ってみました。

図版が豊富で、素朴な味わいがある作品が載っています。
基本的な作例がわかりやすく、やる気も出ます。

和装本は装丁がシンプルなので、いろいろな内容に合いそうな気がします。
押し花、肉筆画、版画など・・・。
意外とレシピ本にもいいかもしれない。
和綴じの紀行文・旅行本なんかあったらぜひ読みたいなぁ。

こうしてアイデアだけが増えてゆく・・・。ちゃんと実現しないとね。 


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プリンタトラブル顛末記 [製本の道具]

プリンタのトラブルの後、何度か試し刷りしてみたのですが、結果は変わらず。
何度やっても、「給紙エラー」ばかりでうまくいきません。
あきらめて、ほかの紙を注文することにしました。
OA用紙で裏うつりしないようなちょうどいい厚さのものがなかなかなく、あっても「真っ白」であまりにも地の紙が目にまぶしすぎるため二の足を踏んでしまい、

・紙の厚さ
・クリーム色
・インクジェットで両面印刷できる

という点を基準にさまざまなサイトを検索し、
ネットで注文することにしました。
すぐに紙は届き、テストプリント開始。
色はきれい。裏うつりもナシ。


でも・・・、厚い。厚すぎる!


この時点ではちょっとまだ失敗を認めたくないので、「こういう絵本も耐久性があっていんじゃないかな?」とか自分に嘘をついてみるわたくし。
もうひとりの自分が「無理だって!」と突っ込みつつ、本文用紙を切り、折って冊子状にしてみる。

駄目だあこりゃ。

がくーん。
和紙調の用紙には、紙の性質としてしなやかさ、やわらかさがあるから多少厚くてもめくりやすく風合いも軽かったのです。
その厚さを参考にしても駄目でした。

ああ〜、と頭を抱えていたところ(100枚くらい買ってしまっていたので)、「そういえば"書籍用紙"っての買ってたな」と思い出し、使ってみることにしました。



結果:2時間ほどで20冊分の印刷終了。
クリーム色で、裏うつりは多少あるものの許容範囲。なによりプリンタとの相性がよい。しかも安い。(100枚で420円/東急ハンズ渋谷店5Fにて)

最初から、これ使えばよかったな。
そんな幸せは意外と身近にあるという青い鳥のような経験をしたのでした。


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プロフィール

西イズミ

扉や(とびらや)

豆本と猫雑貨製作

西イズミ

http://www.tobiraya.net/
twitter : @brunnen_
インドアな本好き。猫の飼い主、豆本作家、雑貨作家、イラストレーター。
現在3冊の既刊があります。その他、猫関係のお仕事をときどき雑誌やテレビでしております。
☆「猫がよろこぶ手作りグッズ」(WAVE出版)
☆「猫との暮らしを楽しむヒント228」(河出書房新社)
☆「作ってあげたい猫の首輪」(河出書房新社)

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